マタニティフォトで美しく見える立ち方とは?妊娠中のシルエットをきれいに残すコツ
同じ人、同じドレス、同じ照明でも、立ち方が変わるだけで写真の印象はかなり変わります。
とはいえ、覚えて実践していただく必要はありません。撮影中はこちらから、その都度お伝えしていきます。この記事は「なぜそう言われるのか」を先に知っておきたい、という方に向けたものです。
基本は「正面を向かない」
写真でもっとも太く写るのは、正面をまっすぐ向いた立ち方です。肩幅も腰幅も、いちばん広い状態で写ってしまいます。
そこで撮影では、カメラに対して体を斜めに開いていただくところから始めます。
- カメラに対して45度ほど体を開く
- 顔だけをカメラに向ける
これだけで体の横幅が狭く写りますので、マタニティフォトに限らず、人物写真では基本になっている立ち方です。
さらに横向きに近づけると、お腹の輪郭がはっきり出ます。ふくらみを見せたいときは横向き、控えめにしたいときは正面寄りと考えてください。

足の置き方
体を斜めに向けたら、次は足の置き方になります。ここまで合わせておいていただくと、立ち姿がぐっと落ち着いてきます。
- カメラから遠いほうの足に体重をのせる
- 手前の足を少し前に出し、つま先を斜めに
- 膝を伸ばしきらず、わずかにゆるめる
手前の足を前に出していただくと、脚のラインが細く見えます。膝をゆるめるのは、立ち姿がこわばって見えないようにするためです。
妊娠中は重心が前に寄りがちですので、無理に姿勢を作ろうとせず、楽な位置で構いません。つらいときは、そのまま座ったポーズに切り替えます。
手の位置がいちばん効く
マタニティフォトでは、手の置き方が写真の印象をいちばん大きく左右します。
お腹に添える
もっとも定番の置き方ですが、添える位置によって印象はずいぶん変わります。
| 位置 | 印象 |
|---|---|
| お腹の上下を包む | いちばん自然。ふくらみが強調される |
| 下から支える | 慈しむ感じが強く出る |
| 片手だけ添える | 力が抜けて見える |
指は軽く開いて、力を入れないでください。指先に力が入っていると、写真を見たときにもその緊張が伝わってしまいます。
手が余ったとき
「手をどうしたらいいか分からない」とおっしゃる方は多くいらっしゃいますが、次のどれかに置いていただければ、たいてい収まります。
- 花束や小物を持つ
- 髪に軽く触れる
- ドレスの裾をつまむ
- 片手をお腹、もう片手を下ろす
花束やエコー写真など、何か手にしていただくと、手の置き場に困ることがなくなります。
肩と首すじ
緊張すると肩が上がってしまいますが、肩が上がると首が短く写り、顔まで大きく見えてしまいます。
撮影の前に一度、大きく息を吸って、吐きながら肩を落としてみてください。それだけで、首すじがすっと伸びてくれます。
あごの角度
顔まわりをすっきり見せたいときは、あごをほんの少しだけ前に出して、わずかに下げます。
- 上げすぎる → 鼻の穴が写り、あごの下が目立つ
- 引きすぎる → 二重あごになりやすい
「ほんの少し前へ、そして少し下へ」。この幅はほんの数センチですが、撮影中はこちらから声をかけますので、ご自身で測っていただく必要はありません。
立ち姿以外の選択肢
撮影のあいだ、ずっと立っている必要はありません。妊娠後期になると、長く立っているだけでも体に負担がかかるためです。
- 座る … 椅子、床、ベンチ。腰が楽になります
- もたれる … 壁や柱に体をあずける。自然な力の抜け方になります
- 上半身のみ … 全身が気になる方に。表情と手元に集中できます
撮影中はいつでも休憩していただけますので、「疲れた」とお伝えいただければ、すぐに座るポーズへ切り替えます。
気になるところは先に
むくみ、二の腕、脚。気になる部分がありましたら、撮影の前の打ち合わせでお聞かせいただければ、そこを避けた形で組み立てます。
- 二の腕 → 腕を体から少し離すと細く写ります
- 脚のむくみ → ドレスの丈で隠れることがほとんどです
- 顔まわり → 斜め後ろからの光で輪郭がやわらぎます
覚えなくて大丈夫です
ここまで細かく書きましたが、当日に思い出していただく必要はありません。
撮影中は「もう少し体を右へ」「手をこのあたりに」と、その都度お伝えします。ご自身で工夫していただくより、任せていただいたほうが表情がやわらぎます。
よくある質問
立ち方を覚えていく必要はありますか?
必要ありません。撮影中はフォトグラファーから、体の向きや手の位置をその都度お伝えしますので、ご自身で意識していただかなくて大丈夫です。
長く立っているのがつらいのですが大丈夫ですか?
大丈夫です。座ったポーズや、壁にもたれたポーズもございますし、撮影中はいつでも休憩していただけますので、遠慮なくお申し出ください。
むくみで足が気になります。全身は避けたほうがよいですか?
避ける必要はありません。ドレスの丈で隠れることがほとんどですし、上半身のみのカットもお撮りしていますので、気になる箇所は撮影前にお伝えください。
お腹が目立つ立ち方はありますか?
体を斜めから横向きに近づけるほど、お腹の輪郭がはっきり出ます。反対に正面を向いていただくと、ふくらみは控えめに写りますので、ご希望に合わせて調整します。
ヒールは履いたほうがきれいに見えますか?
スタジオ内は裸足での撮影が多く、足元が写らないカットがほとんどですので、履き慣れたもので安定を優先していただいて構いません。
まとめ
立ち方の要点は、正面を向かないことに尽きます。体を45度ほど斜めに開いて、遠いほうの足に体重をのせ、手前の足を少し前へ出していただく。そして膝はゆるめておきます。
そのうえで、手はお腹へ。指は力を抜いて軽く開いていただくと、写真の中でやわらかく見えてきます。肩を落として首すじを伸ばし、あごはほんの少し前へ出してから、わずかに下げる。これだけのことで、ずいぶん違って写ります。
とはいえ、覚えていく必要はありません。当日はこちらから声をかけながら進めますので、任せていただければ大丈夫です。立っているのがつらくなれば、座る・もたれる・上半身だけにする、といった形に切り替えられます。


